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JBM MJ-700

久しぶりにイヤホンのレビューをします。
これまで、中国のKanen、SoundMagicのイヤホンを中心にレビューしてきました。中国製イヤホンはまだまだ粗悪品が多いのも事実です。しかし、日本のメーカーが製造したイヤホンと比較しても遜色の無いものもあるのは事実です。特にSoundMagicに関しては、かなり上質です。
 
ただ、中国製イヤホンの品質向上とともに、お値段も上昇する傾向にあるのも事実でして、それなりにまともなイヤホンを買おうとすれば、たとえ中国製でもUS$20程度は覚悟しなければならないでしょう。この価格帯は、特にSENNHEISERやKOSSの低価格品と競合する価格帯です。
 
個人的には、イヤホンと言うのはカジュアルなもので、寝転びながら使って、例えば断線してしまったとしても諦めが付く程度の価格がよろしいかと思います。中には数十万という高価なものもありますが、正直なところ欲しいとすら思いませんし、そもそも本当にそれだけの価値があるのか、非常に疑問です。個人的な基準では、イヤホンは3000円が限度だと思います。これ以上の価格のものは正直言って過剰品質か、ご祝儀相場と思っています。少なくとも、真っ当な経済感覚を持っていらっしゃるなら手にすべきでは無いでしょう。一度この禁を犯してバランスドアーマチュアタイプのイヤホンを購入しましたが、全く納得の出来ない代物でした。「繊細な音」と表現される事の多いバランスドアーマチュアですが、逆を返せば力強さと押し出しに欠ける頼りない音である訳で、世間の評に騙されて手にすると痛い目に合う典型的な商品でしょう。
 
判官贔屓かも知れませんが、1000円そこそこの中国の名も知らぬメーカーのイヤホンが、図太く、押し出しが良く、高音までキッチリ表現してくれて、それが心地よければ愉快ではないですか。
 
久しぶりのレビューですので、少し前置きが長くなってしまいました。
今回レビューするのは、中国のJBMというメーカーのイヤホン、MJ-700です。購入したのは、中国の通販サイトeverbuying.comです。最近はeverbuying.comで購入する事が多くなりました。まだまだ新しい業者ですので、それ程品揃えは良くありませんが、殆どの商品でdealextreme.comやfocalprice.comよりも低めの価格設定となっています。
 
では、everbuying.comの商品説明から見てみましょう。

JBM MJ-700 Professional Comfort Super-Bass Stereo In-Ear Earphone - Golden
    Main Features:
  • Designed for serious audio enthusiasts and audio professionals
  • By combining eye-catching looks with sound isolation and fantastic audio quality
  • This in-ear earphones are the ideal addition for all mp3 players and iPods
  • In-ear design that delivers direct sound into the ear for deep bass and extended frequency response
  • A good gift for your friends

    Specifications:
  • Cable Length: 1.2 m
  • Plug: 3.5 mm
  • Product weight: 15 g
  • Package weight: 245 g
  • Package size (L x W x H): 21.0 x 15.0 x 5.3 cm

    Package Contents:
  • 1 x MJ700 In-Ear Headphone
  • 1 x Bag
  • 6 x Ear-tip
  • 1 x User Manual
  • 1 x CD
ちょっと気になるのは、再生周波数や能率などの数値が書かれていないことです。実際のところ、書かれていたとしてもアテにはならないのですが。それから、何故かCDが付いてくるのですね。これはちょっと珍しいです。
 
さて、到着した商品を見てみましょう。everbuying.comは他の通販と比べて、発送が早めです。今回も注文からキッチリ一週間で到着しました。パッケージは、何処と無くモンスターのタービンに雰囲気が似ています。US$10.48という価格の割には立派なパッケージです。

 
パッケージ側面です。要所要所に光沢のある印刷が施されているところもモンスターを意識しているように思えます。

 
パーッケージ背面です。使用しているケーブルや、イヤーピースの遮音性について触れてあるのもモンスターにそっくりですね。

 
パッケージ側面です。全体的に、パッケージにはかなり力が入っているようです。US$10.48という価格からは考えられない念の入れようです。

 
スリーブを取り外し、箱を開けたところです。イヤホン本体の上に8cmのCDが有りました。

 
円形のキャリングケースも付属しますが、このケースも随分と立派です。そして、蓋に浮き彫りにされたJの字をbに変えればそのままあの有名なイヤホンのケースですね。

 
箱の中身を全部出してみました。本体に装着されたイヤーピースは黒色なのですが、交換用のイヤーピースは白色です。この辺の統一感の無さが中華品質ですね。

ケーブルは中々上質です。しっかりとした丸ケーブルで、適度なしなやかさで、まき癖はそれ程強烈には付きません。

 
プラグ部分には保護キャップが装着されています。この値段で、随分と気合が入っています。それから、ケーブルの分岐部分は立派なモールドに金色の金属製スリーブも付いています。ケーブル分岐部分の作りもモンスターのタービンに似ていますね。


 
ドライバ部分です。ハウジングは全て金属製です。恐らくアルミで作られているのでしょう、重量はそれ程ありません。ただ、ケーブル引き出し部分のスリーブの組立てが雑で、スリーブが外れやすくなっていましたので、接着剤で接着したほうが良いでしょう。それから、スリーブにLRを示すレーザー刻印が施されているのですが、この刻印が薄くて、読み取りが困難です。私はいつもやっているようにヤスリでドライバー部分に切り込みを入れ、手の感触だけで左右が判るように加工しました。
 
ドライバーの背面です。やや大きめの穴が開いています。しかし、音漏れはそれ程多くありません。

 
イヤーピースを外してみました。音道の形状は標準的で、交換用の汎用イヤーピースへの変更も容易でしょう。
 
さて、実際に鳴らしてみました。低音の量がかなり多目です。ソースによっては低音域が他の帯域を濁してしまう事もあります。決して上品とはいえない鳴り方です。帯域は狭い印象です。低音も量は多いものの、サブソニック領域までは出ていません。従って、ブーミーに感じられる場面も少なくありません。
 
高音域は、低音域ほど主張していません。また、帯域もやや狭く感じられます。超高音域は殆ど出ていないように感じます。高音域が限定的ですので、ボーカルのサ行がきつくなる事は無く、全体的に丸みのある音になっています。
 
中音域は、可も無く不可も無くといった印象で特に特徴はありません。
 
ただ、全体的な印象は決して悪くありません。ナローな帯域なりにまとまりがあるためでしょう。低音の量が過剰に感じられますが、ある程度イコライザーで抑えておけば、さほど悪い影響は出ないでしょう。遮音性はかなり高いので、電車やバスの中で聴くには良いでしょう。測定器のような厳格な耳の持ち主にはお勧めできませんが、元気良く押し出しの良い鳴り方を求めるのであれば、今回レビューしたMJ-700は良い選択肢です。寧ろ、US$10程度という販売価格を考慮すれば上出来なイヤホンです。カジュアルに音楽を楽しみたい方にだけお勧めします。イヤホンに測定器のような正確さを求める方は絶対にこのイヤホンを使ってはいけません。必ず後悔するはずです。
ちなみに、私自身は押し出し良く、元気良く鳴ってくれ、そこそこバランスの取れたこのイヤホンが好きです。