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KZ-AS16

また、イヤホンを買ってみました。ダイナミックドライバとバランスドアーマチュアの出す音の違いに愕然とし、マルチドライバのBAイヤホンを是非とも体験してみたくなりました。

今回買ったのは中国のKZというブランドのAS16というイヤホンです。型番の16は内蔵されているドライバの数を表しており、このイヤホンには左右併せて16個のドライバが搭載されています。そして、このイヤホンはフルBAで、すべてBAドライバで構成されています。高音域用に4ドライバ、中音域用に2ドライバ、そして低音域用に2ドライバが搭載されており、合計で8ドライバが片側に詰め込まれています。

なかなか贅沢な作りですが、お値段は購入時で一万円程でした。(為替レートで若干価格は変動します。)破格と言ってよいでしょう。悪く言えば安物です。さて、この安物イヤホンの実力はいかがなものでしょうか。

先ずは製品スペックから見ていきましょう。

 製品名  KZ-AS16インイヤーイヤホン
 ブランド  KZ
 モデル  AS16
 イヤホンタイプ  インイヤー
 インピーダンス  15Ω
 イヤホン感度  105dB/mW
 周波数範囲  20-40000Hz
 プラグ  Φ3.5mm
 プラグタイプ   L字型
 ケーブル長  125±5cm
 カラー  ブラック、ブルー 

数字だけを見ると、やはりBAの限界でしょうか、再生可能周波数の下側が物足りない印象ですね。ダイナミックドライバなら一桁ヘルツまで伸びていてもおかしくないですね。

では、パッケージから見ていきましょう。黒一色のパッケージはシンプルでスタイリッシュですね。

パッケージ側面の表示です。こちらも比較的シンプルですね。ここまでシンプルだと中華臭は感じませんね。

では、パッケージを開けてみましょう。パッケージはぷっくタイプと呼んでいいのでしょうか、蓋の一辺だけが箱に繋がった形で、本を開くように蓋を開くようになっています。開くとそこには金属銘板が埋め込まれていて、なかなか豪華です。

シェルの部分とケーブルを取りだしてみました。8個のBAドライバを収めたシェルは厚みがあり、重量感もあります。今回はブラック色を購入したのですが、かなり色の薄い透明色の材質でシェルが作られていますので、中身もよく見えます。よく収めたなと思えるほどギッシリとBAドライバがひしめき合っています。そして、帯域ごとに信号を分離するネットワーク回路からそれぞれのドライバに配線されているのですが、これもなかなか込み合っているように見えます。

サウンドホールの出口には穴あきの金属の板がはめ込まれています。この穴のパターンが独特ですね。このイヤホンに関しては作りの粗雑さや安っぽさは感じません。丁寧に作られている印象を受けます。

ケーブルを繋いてみたところです。例によってシュアー掛けで使うようになっていますので、丁度耳に掛かる部分は都合の良いように形つけるための樹脂製のチューブで覆われています。

早速、使用してみたのですが、遮音性が高く、ケーブルがしなやかでタッチノイズも出にくいです。遮音性の高さは、シェルの重量によるところが大きいかと思います。耐入力性は高いようで、ボリュームを上げても簡単に破綻することはありませんでした。能率も高めですので音量不足に悩むことは無いでしょうし、仮にガンガン鳴らしたところで音がひずみ始めるのは相当音量を上げてからのことになります。

肝心の音質のほうですが、やはり低音域は優しい鳴り方です。耳を震わせるようなガツンとパンチのある低音は苦手のようです。ただ、決して低音が出ていないわけではなく、暴力的な圧倒するような低音の表現が苦手ということです。これは、DD(ダイナミックドライバ)を搭載したイヤホンとの比較であって、また、ドンシャリ好みの私の主観です。
中音域は非常に締まった硬質な感じの鳴り方です。別の言い方をすれば、余計な音がしないといったほうが正しく伝わるかもしれません。一定の信号が入ったときに、振動版の分割振動やハウジングの共鳴などによって二次的に発生する音がないのです。
高音域は派手な鳴り方です。音源によってはちょっときつめに聞こえるかも知れません。小さなライブハウスでジャズの生演奏を聴いているときのように、楽器から直接音が耳に届いているかのような生々しい鳴り方です。
全体的を通してエッジが効いた生々しい鳴り方です。少々高音域がきつめに感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、そのような場合には潔くイコライザーで調整されればよいかと思います。

さて、マルチのフルBAイヤホンを試してみましたが、個人的には前回レビューしたDDとBAのハイブリッド構成のCCA-C10の方が好みです。耳の良い方なら間違いなく今回試したフルBAのKZ-AS16に軍配を上げることでしょう。しかし、私の好みでは低音域が得意なDDと中高音域をキラキラと艶やかに鳴らすBAを組み合わせたハイブリッド型に軍配を上げます。

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