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SONY MDR-EX700(偽)

今回レビューするのは、どう考えても偽物のSONY MDR-EX700です。以前、BOSE in ear Headphonesを評価しましたがあまりにもよくできた偽物で、パッケージから品物まで、本当に本物そっくりでした。しかも付属品も本物と同じものが付いていました。ところが、後の調査で偽物であることが判明し、がっかりでした。偽物と判明する前に音の悪さには閉口させられたのですけどね。

今回のSONY MDR-EX700(偽)(以降「uSONY MDR-EX700」と表記します。)は、先ずお値段がus$3.82で、絶対に偽物であることが確信できるお値段です。本物のSONY MDR-EX700なら、希望小売価格36,750円で、インイヤータイプではまぎれもなくSONY最高峰に位置するイヤホンです。

ところが、「uSONY MDR-EX700」はほぼ百分の一の値段です。どう考えても本物のはずがありません。では、早速品物の方を見てみましょう。イヤホン本体と延長ケーブルが無造作にビニール袋に入って送られてきました。本物のSONY MDR-EX700であれば収納ケースとか、専用の交換用イヤーピースが同梱されているはずですが、「uSONY MDR-EX700」は一切の付属品がありません。イヤホン本体と、延長ケーブルだけがビニール袋に入って送られてきます。

さて、購入もとのサイトには、MRD-EX700とだけ記述されていて、メーカー名のSONYという文字はどこにも記述されていませんでした。ところが実際の品物を見てみると・・・。ほら、SONYと書かれていますね。


ここです。ここにしっかりとSONYと書かれています。権利関係かなりまずい感じです。よく見ると、ケーブルの引き出し部分が少し本物のSONY MDR-EX700とは違うんですけど、ぱっと見では解りませんね。


程度の低い偽物では省略されることの多い、モールド部分の浮き出し文字もきちんと再現されています。


浮き出し文字の型番表記もしっかりと再現されています。この「uSONY MDR-EX700」は、それなりに手の込んだ作りであることに違いはありません。


「uSONY MDR-EX700」で特筆すべきは、ジャック部分の作りです。SONY独特の緑色樹脂が使われています。しかも外装部分はアルマイト処理されたアルミ製で、この辺りも本物のMDR-EX700の作りを上手く再現しています。


延長ケーブルのプラグ部分とジャック部分も非常に上手く再現されています。出来の悪い偽物ですと、SONYという文字部分がレーザー刻印であったり、ラッカー系の塗料で分厚くペイントされていてテカテカと光っているものですが、「uSONY MDR-EX700」もレーザー刻印で、やはり偽物確定です。本物の量産品でレーザー刻印を使っている製品はApple社のiPodぐらいではないでしょうか。それにしても、良く出来ています。偽物にもこれだけの情熱を傾ける中国という国には畏敬の念を禁じえません。


さて、実際に鳴らしてみると、意外なことに音が良いのそこそこの音です。低音は、適度な量と適度な締りで量的に不足しているものの、出ていないわけではありません。音場感もそれなりにあります。本物のSONY MDR-EX700は聞いたことがありませんので、比較はできませんが、低音域の質は悪くありません。
中音域は極端に厚めで、その関係でかまぼこ型の周波数特性となっており、聴感上の再生周波数帯域が狭く感じられてしまう原因となっています。しかし、中音域が厚いため、ボーカル部分が上手く再生されるのがこのイヤホン唯一の特長です、質感も悪くありません。音像の定位は良く、所謂口の小さな音像表現となっています。
高音域は聴感上5kHzあたりから量的にダラダラと下がり始める感じです。聴感上10kHz7kHzを超えるようなハイエンドの音は極端な量的な不足を感じますが、出ていないわけではありません。

この「uSONY MDR-EX700」はどう考えても偽物であることに間違いはありませんなのですが、ごみではありません。何とか実用に耐える程度の再生能力を持ったイヤホンです。今回はあえて購入先は伏せておりますが、探せばすぐに解ります。話のタネに一つ持っていても良いのではないでしょうか。3万円オーバーのイヤホンはなかなかカジュアルに使えませんが、このイヤホンならば、普段使いにも気兼ねなく使えるでしょう。この「uSONY MDR-EX700」、偽物と承知の上で買うのであれば、お勧めの一品です持っていても良いでしょう。
 
※2011/10/24 評価部分修正